周波数イメージ
WiMAXとLTEは何が違うの?
なぜWiMAXはLTEよりつながりにくいの?

スマホもモバイルWi-Fiも、一見するとどれも同じように通信しているように思えます。
でも実は全然違うもの。

知っていると、どこかでドヤ顔ができるかもしれない「電波」について解説します。

大手キャリアの周波数とバンド一覧

ドコモやソフトバンクといった大手キャリアは、700MHz〜2.0GHzの周波数帯の中から会社ごとに割り当てを受けています。

今現在、大手キャリア各社に割り当てられている周波数とバンドです。

【周波数及びバンド割り当て】
周波数
バンド
ドコモ au Softbank
(Y!mobile含)
700MHz帯
バンド28
800MHz帯
バンド18
バンド26
800MHz帯
バンド19
900MHz帯
バンド8
1.5GHz帯
バンド11
1.5GHz帯
バンド21
1.7GHz帯
バンド3
2.0GHz帯
バンド1
総務省「各携帯電話事業者の通信方式と周波数帯について」

表の中に「バンド」という言葉がありますが、この言葉自体には特に意味合いはありません。
周波数帯個別の名前のようなものです。

携帯電話には当初800MHz〜900MHzの周波数が割り当てられていました。

その後携帯電話の普及に伴い利用者は増加。
割り当てられた周波数帯だけでは対応できなくなったため、1.5GHz、1.7GHz、2GHzといった高い帯域の周波数も利用されるようになりました。

プラチナバンドとは

プラチナバンドという言葉、1度くらいは耳にしたことがあると思います。
プラチナバンドは700MHz〜900MHzの周波数帯のこと。

携帯電話が利用できる周波数は700MHz〜2GHz。
中でも700MHz〜900MHzの帯域は周波数が比較的低いため、ビルや山などの障害物にも強く、遠くまで届きます。
その使い勝手の良さから「プラチナバンド」と呼ばれてるのです。

携帯電話は元々800MHz〜900MHzの帯域を割り当てられていました。
2012年のテレビの地上デジタル放送開始をきっかけに、710MHz〜780MHzの周波数も携帯電話で利用可能に。
各事業者への周波数配分も見直され、LTEのような高速通信ができるようになったのです。

スマホやモバイルルーターも端末によって対応する周波数が違う

スマホ端末やモバイルルーターによっては、対応していない周波数もあります。

大手キャリアで端末を購入する場合は気にする必要ありません。
しかし格安SIMでSIMフリーの端末を購入する場合は要注意。

端末がどの周波数(バンド)に対応しているか、きちんとチェックしてください。

例えば、ドコモ系の格安SIMを利用したい場合は、ドコモが割り当てられている周波数帯に端末が対応していればOKという感じです。

端末がどの周波数帯に対応しているかを確認するには、端末スペック表の「対応無線規格」を確認すればOK。

例えば、ASUS製のSIMフリースマホである「ZenFone3」の場合、
スペック表には
「4G FOD:Band:1/2/3/5/7/8/18/19/26/28 TD:Band:38/39/40/41」
と記載されています。

これは、
バンド1(2.0MHz)→(ドコモ・au・Softbank)
バンド3(1.7MHz)→(ドコモ・Softbank)
バンド18(800MHz)→(au)
バンド19(800MHz)→(ドコモ)
に対応しているということ。

これらのバンドが割り当てられている通信事業者であれば通信ができる、ということになります。

基本的に、1つでも対応する周波数帯をカバーしていれば通信は可能。
ただ日本全国すべてのエリアを1つの周波数帯だけでカバーしているわけではありません。
地形や建物の密集度合いなどで、使用する周波数帯も変わります。

そのため、対応している周波数帯が少ない端末だと、圏外になることが多かったり通信速度が低下することも。

WiMAXなどのモバイルWi-Fiルーターも携帯と同じしくみになっています。

WiMAXはオプションでLTEが利用可能

WiMAXには独自に2.5GHz(バンド41)の周波数帯が割り当てられています。

そのため、WiMAXは携帯電話などとの通信網とは別の周波数の電波を利用してインターネットに接続。
2.5GHzという周波数の高い電波を利用しています。
そのため

  • 高速通信が可能
  • 建物の中では繋がりにく
  • エリアが狭く山間部や地方に弱い

という特徴があります。

そうした点を解消するのが、WiMAXのLTEオプション。

LTE対応端末で「ハイスピードプラスエリアモード」に切り替えると、au 4G LTE通信が利用できるというものです。

このオプションを利用すると1,005円/月のオプション料金が発生します。
しかしauに割り当てられた周波数(800MHz)も利用できるようになるため、通信できるエリアがグッと広がります。

新たに割り当てられた20MHzを利用したWiMAX2+

WiMAXの2.5GHz帯の電波、もっと正確にいうと2,595MHz〜2,625MHzの30MHz分が当初から割り当てられていました。

そのためサービス開始時にはこの30MHz分を利用してサービスを提供。

その後20MHz分が新たに割り当てられました。

この20MHz分はWiMAX 2+として利用をスタート。
2015年春から下り最大220Mbpsの通信速度でサービスを提供しています。

周波数とバンド

通信するのに欠かせない電波。
この電波は周波数によって様々な特徴があります。

周波数が低い電波の特徴

  • 遠くまでよく届く
  • 山や建物の背後にもよく届く
  • 雨や雪でも安定して利用できる
  • 伝達できる情報量は少ない
  • 端末に長いアンテナが必要

周波数が低い電波は伝えられる情報量が少なく(音声程度)、送受信に長いアンテナが必要。
しかし利用するための技術は比較的単純。
そのため漁業無線や警察無線、消防無線といった昔から使われている無線は、こうした周波数の低い電波を利用しています。

周波数が高い電波の特徴

  • たくさんの情報を伝達できる
  • 高速データ通信が可能
  • 電波が届く範囲が狭くなる
  • 山や建物といった障害物に弱い
  • 雨や雪が降ると減衰して遠くまで届かない
  • 利用するために高度な技術が必要

周波数が高い電波では、より多くの情報を高速で伝達できます。
長いアンテナも必要ないため、端末をコンパクトにすることも可能。
ただし利用するには高度な技術が必要です。

また電波の届く範囲が狭く、建物などの障害物があると届きにくくなります。
雨や雪大気によっても減衰してしまいます。
スマホや携帯を利用していて、「ビルの中だと電波が悪くなる」とか「天気が悪いと電波が悪くなる」なんて経験、あなたも1度くらいはあるかもしれません。
周波数の特徴によるものなんですね。

日本で使われている周波数とバンド

電波を利用するものは、

  • 警察や消防、タクシーなどの無線
  • ラジオ
  • テレビ
  • 携帯電話
  • 無線LAN
  • 衛星通信
  • GPS

など実にいろいろあります。

これらはお互いに干渉したりして通信障害が起きないよう、周波数を分けて利用されています。

【周波数と用途】
周波数 主な用途
〜3MHz 船舶通信、AMラジオ
3MHz~300MHz 航空機・船舶・警察・消防無線、
アマチュア無線、FM放送、
コードレス電話など
300MHz~3GHz 携帯電話、PHS、テレビ、
防災無線、無線LANなど
3GHz~ 無線LAN、衛星放送、レーダー、
宇宙研究、電波天文など

利用できる電波はこれからも増える

技術の進歩とともに、私たちはより高い周波数の電波を利用できるようになりました。
2016年9月ごろからは、LTEの次の世代である4Gの提供も始まっています。

今後は2020年の東京オリンピックを目標に、5Gが利用できるよう技術開発が進められる予定。
より高速で、より大容量の通信ができるようになることでしょう。

より快適な通信環境が整備されることに期待したいですね。